不動産営業は、顧客の一世一代の買い物に関わるやりがいのある仕事です。
また、不動産会社の営業職というと歩合の多いイメージがあります。もしかしたら、多額のボーナスをもらっているのかも・・・と想像は膨らみます。
今回は、不動産営業職のボーナスについて詳しく解説します。
不動産営業のボーナスはどれくらいもらえる?
不動産営業のボーナスの実態を、厚生労働省の「厚生年金保険 業態別規模別適用状況調」などを参考に紹介します。
不動産営業のボーナスの平均額
令和2年度の不動産業・物品賃貸業の賞与(ボーナス)の平均額は48万4,046円でした。
この中には、営業職だけでなく事務職や管理職なども含まれるため、営業職のボーナス金額とは相違があると考えられます。
不動産業界では、営業職の給与体系には、伝統的に固定給に加えて歩合制を取り入れている企業が多いです。
そのため、正社員であっても営業職と事務職では、給料に大きな差があることも珍しくありません。
また、営業職のボーナスは、会社の業績や個人の営業成績だけでなく、会社の規模によっても大きく変わる可能性があります。
ボーナスの男女格差が大きい?
不動産業・物品賃貸業で特徴的なのは、男女の格差です。男性の平均が 54万8,203円であるのに対して、女性の平均が35万6,938円と20万円近い差があります。
これだけをみると、不動産業界は男女差別が根強く残っているかのような印象を抱くでしょう。
しかし、実際に不動産会社に足を運んでみると、営業職の女性もたくさん活躍しています。
不動産営業は一般的な職種の方の終業後に商談を行うことも多く、帰宅時間が遅くなりやすいため、家事や育児との両立が難しいといわれてきました。
そのため、これまでは出産後の女性の離職率が高かったことは否めません。
つまり、業界全体として残業の多い営業職に男性が多く、定時帰宅がしやすい事務職に女性が多くなる傾向があるのです。
給与面からみると、男女でボーナスの査定基準が異なるというわけではなく、同じ会社内でも職種による格差が大きいことが分かります。
近年の法整備により、従業員の残業時間に対する規制は厳しくなりつつあります。そのため、この男女格差は今後縮小していくものと考えられます。
営業の職種について
不動産営業といっても、実はさまざまな職種があります。
賃貸仲介営業
賃貸営業は、アパートなどの賃貸物件を仲介したり、法人の社宅などを仲介したりする仕事です。
具体的には、インターネット広告やチラシなどで入居希望者を集め、見学、契約へと進みます。
見学から契約、入居までにかかる期間は早くて2〜3日と短いですが、契約1件あたりで受け取れる仲介手数料は家賃の1カ月分です。売買に比べて低いとされます。
そのため、非常に多くの件数をこなす必要があり、綿密なスケジュール管理や機動的なフットワークが求められる仕事です。
また、賃貸物件のオーナーを訪問し、取り扱い物件を増やす交渉なども行います。
売買仲介営業
仲介営業は、土地や戸建て、中古マンションの売買を仲介する仕事です。
売り物件の募集や査定、購入希望者の条件に合う物件を紹介します。
売買の仲介は1契約あたりのフォローが手厚くなる分、仲介手数料は3,000万円前後の物件で100
万円近くと高額です。その分、それに見合う仕事が求められます。
賃貸と違い大きな買い物であるため、資金計画から条件整理、見学など1つ1つのステップを丁寧に行う必要があります。
特に、トラブルが発生すると裁判に発展することも多いです。そのため、契約前には物件を入念に調査し、しっかりと書類を整えて契約を執り行います。
また、契約後には住宅ローンや火災保険などの手続きもあり、引き渡しまでしっかりとフォローする必要があります。
住宅営業
住宅営業には建売営業と注文住宅営業の2種類があります。
建売営業はすでに完成している新築戸建て物件を販売する仕事です。
土地の仕入れから広告の作成、営業活動を行い、契約後も引き渡しまでアフターフォローを行います。
一方、注文住宅営業は顧客の所有する土地に合うプランを提案し、建物の請負契約を締結します。
内装や住宅設備、外構に至るまで細かい打ち合わせが必要なため、顧客のマイホームに深く関わる仕事ともいえます。
投資用不動産営業
投資用不動産営業とは、投資に使えそうな物件を仕入れ、リフォームなどで付加価値を付けてから販売する仕事です。
以下のような総合的なスキルや知識が必要とされます。
● 利回りなどの賃貸市場の知識
● 競売など仕入れのスキル
● リフォームの知識
● 販売スキル
多くのスキルが必要ですが、その分報酬も魅力的です。
土地仕入営業
営業というと「売る」仕事と思われがちですが、土地仕入れ営業は「買う」仕事です。
建売物件にするための土地や開発案件の土地を仕入れます。
競売や不動産買取など手段はさまざまですが、投資用不動産営業と同じように、物件の価値を正確に判断するための知識やスキルが問われます。
また、1円でも高く売りたいと考える売主との難しい価格交渉などがあります。
不動産営業職のボーナスの仕組み
不動産営業職の給与やボーナスは、どのような仕組みで決まるのでしょうか。
ここでは、不動産会社の利益構造や給与体系、ボーナスの仕組みについて解説します。
不動産会社の従業員の給与体系
不動産会社の収入は、主に仲介手数料や販売手数料、自社物件の売上と仕入れ値の差益などで構成されています。
その収入が部署ごとに毎月集計され、一部が従業員の給与として支払われます。
先述の通り、営業職の給与体系は、固定給に加えて営業成績に応じた歩合給が追加されるケースが大半です。
歩合給の割合は会社によってさまざまで、以下のようなケースがあります。
● 月間の個人売上の◯%と明示されている
● 完全歩合制
歩合の割合が高い場合、営業成績によって毎月の給与が大きく異なるため、同じ営業職でも月給50万円以上の差があるというケースも珍しくありません。
また、不動産会社の事務所には、従業者5名につき1名以上の割合で専任の宅地建物取引士(宅建士)を配置しなければならないと法律で義務付けられています。
そのため、宅建士の資格保有者には1〜5万円程度の資格手当てが付くケースもあります。
インセンティブ(歩合)がボーナスに関わる
不動産営業のボーナスは、会社によって制度が異なるため、大きくばらつきがあるといえます。
固定給や手当ての割合が大きく歩合給の割合が小さいケースでは、営業成績は会社全体の業績と合わせてボーナスに反映されるケースが多くなっているようです。
一方、毎月の歩合給の割合が高い場合は、ボーナスは少しだけというケースもあります。
中には、毎月の歩合給は個人売上の◯%、ボーナスや昇給について勤務態度やチームへの貢献度を鑑みて査定が行われるなど、固定給とは違う査定基準が設けられている会社もあるようです。
ボーナスを上げるためには、まずは個人の営業成績を上げるということに尽きますが、毎月の歩合給よりも勤務態度やチームメンバーへの貢献度などが影響してくるケースも多いようです。
固定給の割合が多い会社の場合
固定給の割合が大きい会社の場合、毎月の歩合の割合は低く設定されていることが多いです。
そのため、仮に営業成績が芳しくなくても、一定程度の安定した給与が保証されています。
こうした会社では、個人の営業成績だけでなく会社全体の業績がボーナスに反映されることが多く、平均の勤続年数も長くなる傾向があります。
不動産市場に左右される面もある
アベノミクス以降、都心を中心に地価やマンション価格は高騰しており、これを受けて、不動産業界自体も活況にあるといえます。
しかし、リーマンショックの直後には新築マンションデベロッパーが多数倒産するなど、厳しい局面があったことも事実です。
不動産の流通は景気に左右されやすいため、営業成績が報酬に反映されやすい営業職の給与やボーナスも不動産の市場に左右されやすいことは否めません。
ほかの業界と比べて、不動産業界はボーナスが多い?少ない?
不動産業界のボーナスは、ほかの業界と比べると多いのでしょうか。
全業界のボーナスの平均値と比較してみよう
冒頭でも触れましたが、厚生労働省の「厚生年金保険 業態別規模別適用状況調」によると、令和2年度の不動産業・物品賃貸業の賞与(ボーナス)の平均額は48万4,046円です。
支給額の平均が最も多いのは金融・保険業(59万373円)で、建設業や製造業、情報通信業などが続きます。不動産業・物品賃貸業は平均より8%高い水準です。
男女別の格差はありますが、実は男子のボーナス額は平均値プラス4%で、女子のボーナス額は平均よりも15%ほど高いです。
つまり、職種の違いによる男女差は依然あるものの、女子のボーナスもほかの業界と比較すると高めであることが分かります。
年収や標準報酬月額、時給などを全業界と比較
不動産業・物品賃貸業では、月給の平均値である標準報酬月額は31万8,029円で、全業界の平均値に近い額です。
営業職の多い男子と事務職の多い女子に分けて、標準報酬月額の全業種との違いをみてみましょう。
標準報酬月額(円) 全業種の平均との違い(%)
男子 352,812 -0.5
女子 258,188 +4.8
また、正社員の平均年収は約410万円です。事務職の多い派遣社員の平均時給は1,399円、パート・アルバイトの平均時給は982円と、こちらもほかの業界と比較して大きく乖離しているわけではありません。
ただし、不動産業界では高いスキルを持つ優秀な営業職が独立するケースも多いです。
その分平均の勤続年数が短くなるため、それが男子の標準報酬月額が平均よりやや低いことと関連している可能性はあります。
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