これから不動産業界に転職したい方にとって、業界の離職率が高いかどうかは非常に気になるところでしょう。もし離職率があまりに高いようなら、安心して転職することができません。
今回は、不動産業界の離職率について解説します。
不動産営業の離職率は高い?低い?
まずは不動産業界の離職率を公的なデータをもとに、お伝えします。
不動産業界の離職率は15.1%
厚生労働省の「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要」によると、不動産業および物品賃貸業の離職率は15.1%です。入職者12万3,000人に対し離職者11万5,000人という結果でした。
この15.1%という数字、世間のイメージと比べて低いと感じたのではないでしょうか。
宿泊業・飲食サービス業の33.6%や、生活関連サービス業・娯楽業の20.5%に比べると、不動産業界の離職率は決して高くはないことがわかります。詳しくは後述します。
そのため、不動産業界の離職率が高いというイメージだけで転職を避けてしまうのは、もったいないことかもしれません。
不動産業界の離職率は15%前後で推移
先述の通り、不動産業界の離職率は15.1%。そして年度によって徐々に前後しつつ、約15%前後で推移しています。2017年~2019年の推移は以下の表をご確認ください。
年度 | 離職率 | 参照 |
2017 | 16.5% | 2017年(平成29年)雇用動向調査結果の概要 |
2018 | 13.7% | 2018年(平成30年)雇用動向調査結果の概要 |
2019 | 15.1% | 2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要 |
他業界に比べて不動産業界の離職率は高くありませんが、今後はさらに、離職率が低下してくることが考えられます。
その理由として、2019年4月に施行された働き方改革が大きな役割を果たしているのかもしれません。社員がより働きやすいよう、企業は残業時間を原則月45時間以内におさめたり、有給取得率を向上させたりすることが求められています。
たしかに、古い慣習から抜け出せず、社員に厳しいノルマを課し、長時間労働が横行する企業もまだ少なくありません。しかし、なかにはオープンハウスのように厳しいノルマや歩合を設定しないよう企業努力を重ねている不動産会社もあります。これは、各企業の求人情報や評判をしっかりと確認することが大切です。
不動産営業の離職率が高いと言われる理由
不動産営業といえばきついノルマや長時間残業のイメージを持つ人が多いのですが、実は数多くのホワイト企業が存在することも事実です。
では、なぜ不動産営業の離職率が高いと言われるのでしょうか。以下、その理由を詳しくお伝えします。
残業が多く激務というイメージ
不動産会社は、非常に高額の商品を扱っています。そのためトラブルがあればすぐに対応が必要になり、常習的な残業を強いられることがあります。たとえば、「朝は8時から出社して仕事を開始し、自宅に帰るのは夜10時を回っていることもある」などと、求職者向けのメディアに記載されています。
しかし、不動産業界のすべての会社が激務だとは限りません。なかでも営業担当社員1人に業務が集中しないように、チームでサポート体制を構築していたり、連続的な勤務を社則で禁止したりしている会社も増えてきています。会社の規模や組織体制、繁忙期の対処など、その会社の特徴をしっかり見極めるといいでしょう。
厳しいノルマを課せられるイメージ
不動産会社は営業を担う社員にノルマを設定することも多いです。
ノルマを達成できなければ会社も存在するため、営業社員は朝から晩まで走り回らなければならないこともあります。それが疲れやモチベーションの低下へとつながり、離職をする人もいます。
すべての会社がそうではないのは既に述べてきましたが、不動産業界をよく知らない人の中には、どうしてもこの印象があるために、離職率が高いイメージを持つ人は多いようです。
他の業種と比べて休日が少なめ
不動産営業は他の業者や職種に比べて休日が少ないというイメージも根強いようです。
不動産営業職は、土日でも出勤を余儀なくされることも珍しくありません。なぜなら、一般企業の休日こそ、不動産についての相談をしたいお客様が多く、面談の調整をしやすいからです。
しかし、不動産業では土日が休みではなくとも、週休2日制度を設けている会社が多く。休暇制度や年間休日を公表している会社は多いので、確かめてみるといいでしょう。
なお、当社は週休二日制、年末年始休暇や夏季休暇、産前・産後休暇などが充実しています。さらに、休日日数や就業時間は毎年改善が重ねられており、より働きやすい環境が作られていく見通しです。
他の業界と比べて不動産業界の離職率はどうか
不動産業界に向けられた誤ったイメージについて別の見方を紹介してきました。冒頭にも少し触れましたが、厚生労働省が発表する不動産業界の離職率は、すべての業種から見て高いのか、それとも低いのかを詳しくみていきましょう。
ここでは、他の業界と不動産業界を比較しつつ、不動産業界の働きやすさについての実情を探っていきます。
不動産業界の離職率は全産業中の中間に近い
不動産業界の離職率は、他の業種と見比べることで、その実情がわかりやすくなります。
ここでは、離職率の高い業種から順に、表にまとめました。
業種 | 離職率 |
宿泊業・飲食サービス業 | 33.6% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 20.5% |
教育・学習支援業 | 17.7% |
卸売業・小売業 | 15.4% |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 15.4% |
不動産業・物品賃貸業 | 15.1% |
医療・福祉 | 14.4% |
運輸業・郵便業 | 12.5% |
鉱業・採石業・砂利採取業 | 11.0% |
金融業・保険業 | 10.7% |
学術研究・専門技術サービス業 | 10.6% |
情報通信業 | 9.6% |
製造業 | 9.6% |
建設業 | 9.2% |
複合サービス事業 | 7.9% |
参考:厚生労働省「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要」
割合で見れば不動産業界の離職率はほぼ中間、高くも低くもないことがわかります。もっとも高い宿泊業・飲食サービス業に比べて約18%低く、もっとも離職率の低い複合サービス事業よりも約7%高い、という結果です。
同じ業界でも会社によって離職率は大きく異なる
全業種のなかでは中間ほどに位置する不動産業界の離職率ですが、その数値は会社によって大きくバラツキがあります。
たとえば、業態に絞り込むだけでも離職率には大きな差が生まれます。不動産業界のなかでも高い給与や年間休日の多い総合デベロッパーは待遇が良いため、離職率が低いようです。
一方で残業やノルマが多い住宅営業会社は、やはり激務になりがちなので離職率が高いと言われています。
離職率が高い会社と低い会社の違い
宿泊業や飲食業に比べて不動産業界は離職率が低いようです。しかし、離職率が低いのはあくまで業界全体から見たケースに過ぎません。なかには離職率の高い会社も存在するため、自らホワイトな企業を見極める必要があります。
では、どのようにして離職率の低い不動産会社を見極めればよいのでしょうか。
求人広告の内容は適切か
離職率の低い企業を探すには、まずは求人広告をよくチェックすることです。
たとえば「残業一切なし」のように極端な表現や、「頑張れば給料アップ」のように曖昧な表現がある場合は注意が必要です。
離職率の高い不動産会社ほど人の出入りが激しいため、甘い勧誘言葉などで従業員を確保しようとします。これは不動産業界に限らず、ブラックとよばれる企業の多くが利用する手口です。
いかにもイージーな仕事と思わせておいて、実際に入社してみると厳しいノルマや残業を課されることもあり、「こんな会社とは思わなかった」と後悔する新入社員も少なくありません。求人を見る際は使われている文言を鵜呑みにせずに冷静に判断することが大切です。
一方、「20代でも昇進できる」、「1,000万円以上の年収」など、昇進や昇給を促す求人は、不動産という高額なものを扱う業界では実は特別に大げさな表現ではありません。
本来ならば求人情報には嘘はないはずですが、世の中にはいろいろな企業があります。注意して見極めるように努力しましょう。
社員の待遇は十分か
営業社員を単なる駒として考える不動産会社は、おのずと離職率も高くなります。社員は自分がよい扱いを受けていないことを敏感に察知するため、転職を検討するケースが多くなるからです。
社員の扱いが悪いケースとは、次のような例が挙げられます。
- 社員の体調を鑑みず残業や休日出勤を強いる
- サービス残業で社員を働かせる
- 労働時間に対する給与が明らかに低い(最低時給を無視)
- 1日中ポスティング作業などムダな業務が多い など
もちろん、繁忙期などに限っては、社員一丸となって残業や長時間労働をするケースもあるでしょう。しかし、残業が常態化していたり、社員の体調を気にせずに長時間労働を強いる場合などは、決して社員のことを真剣に考えている会社とは言えません。このようなケースに該当する不動産会社は自然と離職率も高まります。
顧客への対応が悪い
最後に、顧客への対応の良し悪しも不動産会社を見極めるうえで重要なポイントです。顧客のことすら真剣に考えていない会社が、従業員のことを親身になって配慮するわけがありません。よって必然的に離職率が低くなります。
たとえば、お客様がいないところでは、顧客の陰口を言う従業員がいたり、社員間でお客様のことを呼び捨て、「公務員」や「○○(会社名)」など属性で呼ぶなどのケースです。そうした社員が多いということは、間違いを指摘する上司がおらず、悪い習慣が組織に根付いているということです。
お客様のぞんざいに扱う会社は、人間を大切にしない会社です。そういった兆候が見えるようなら、そんな企業には近づかないようにしましょう。
転職してすぐ離職しないための確認ポイント
せっかく入社した企業をすぐに離れてしまうと貴重な時間をムダにしてしまいます。また、自身の経歴にもキズがつく可能性もあります。そうならないためにも、転職活動の段階でよい企業を見つけ、長く働くことができることが大切です。
ここでは、転職してもすぐに離職してしまう原因をもとに解決策を紹介します。
転職先の情報をしっかりと調べる
転職してすぐに離職しないためには、希望する不動産会社の情報をしっかりと調べておくことが大切です。
入社直後にも関わらず離職を決意する理由は、事前に得た会社の情報と入社後に感じた会社のイメージが合致しないからです。たとえば、求人に掲載されていた給与やボーナスより実際に受け取る収入がかなり低い、明るい雰囲気だと思っていたら社員間のコミュニケーションがなく職場になじめなかった、などはよく耳にする話です。
こうした認識の齟齬が生まれないよう、事前にしっかりと情報収集を行っておきましょう。求人情報ばかりではなく、人伝てや口コミで評判を集めたり、実際に会社を訪れてみるなどの方法もおすすめです。
自分を磨いて積極的に行動する
入社後すぐに離職することを避けるためには、転職活動だけではなく入社後の行動やコミュニケーション方法も向上させることが重要です。
すぐに離職してしまう理由の一つに、人間関係のトラブルが挙げられます。たとえば上司や同僚との関係がうまくいかない、周囲の環境に馴染めないなどのケースです。人間関係のトラブルは周囲の環境によって運悪く発生することもありますが、自分自身のコミュニケーション力が影響していることも少なくありません。
そこで、入社後は積極的に周囲の環境に馴染もうとしたり、自分から会話やアドバイスを求めるような努力も要ります。いつまでも待ちの姿勢で仕事をしてしまうと、人間関係のトラブルを周囲のせいだけにしてしまうからです。
転職活動を行っている頃から、自ら新しい環境になじんでいく心持ちをもって、積極的なコミュニケーション姿勢を磨くように努力すれば、転職してすぐに離職する可能性を低めることができるでしょう。
自分の仕事ペースを見極めておく
人それぞれの仕事ペースは異なるため、なかには厳しいノルマや残業によってすぐに離職してしまうケースもあります。そうなららにために、あらかじめ自分の仕事ペースを見極めておくことが大切です。
ゆっくり自分のペースを保って仕事をしたい人にとって、常に忙しい会社では心身ともに疲れてきます。一方で、積極的に働きたい方が緩慢な組織に入ってしまうと、退屈でやる気を失ってしまうこともあります。
自分の望ましい働き方を事前にイメージしておくだけでも、このようなケースに発展する恐れは少なくなります。自ら情報を集めて、正しい理解をするよう努力は惜しんではいけません。
オープンハウスは
これまでの経験もスキルも問いません。
あなたの「やる気」を求めています。
オープンハウスは未経験でも高い水準の報酬が魅力
オープンハウスの営業職は、5年目で平均年収が1,000万円を超えます。一握りのトップ営業社員ではなく、平均であることに注目してください。これは、不動産業界内でも高い水準で、平均年齢が20歳代の上場企業としては、トップクラスです。
不動産業界未経験でも、年4回の昇進昇格制度で入社後の年収は軒並み上昇。成果と報酬が連動しており短期間で年収がアップする体制があります。
創業16年で東証一部上場。拡大後も驚異の成長率を維持
オープンハウスは、挑戦し続ける姿勢と、独自の技術力を武器に圧倒的な急成長を遂げてきました。2013年には創業16年で東証一部上場、2019年には売上5,000億円を達成し、独立系総合不動産デベロッパーとして確固たる地位を築いています。
拡大後もニーズをいち早くキャッチしながら、業界の常識に捉われない発想力でオープンハウスは成長を続けています。一般的な成長率が年2~3%の不動産業界で、オープンハウスは直近6年間で平均30%以上の売上高成長率を維持。会社規模の拡大に伴い、従業員数も増加中です。
当社が目指すのは売上高1兆円、そしてゆくゆくはオープンハウスが日本一の企業になることです。
大きな目標を掲げる我々と、一緒に成長してみませんか。