業界未経験で不動産営業という仕事をはじめるときは、担当する街のことや土地や建物のこと、法律のことなど、非常に多くのことを覚えなければいけません。とても幅広い知識が求められるため、何から学べばいいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、不動産営業職で最初に身に着けておきたい知識や営業スキルについて解説します。
不動産営業が最初に覚えること
まずは不動産営業が「最初に覚えること」をいくつか紹介します。
駅・道・街を覚える
一般のお客様と接する不動産営業は、「駅・道・街」のことを最初に覚える必要があります。
担当する物件やエリア付近の駅や停車する電車の情報は、お客様からもよく質問されます。物件の利便性を伝えるときには、必ずと言っていいほど「○○駅から○分」という会話があります。
少なくとも担当エリアや担当物件の沿線にある駅の情報は、急行や快速が利用できるか、近隣の商業施設の開店時間は何時までかなど、確実に覚えておきましょう。
道については夜間は明るいのか、人通りはあるのかなどは、特に女性のお客様には気になる情報です。車で移動することが多い地域なら、広くて走りやすいルートや車の少ないルートなど、いくつかポイントを押さえておくとトークをしやすくなります。
街の情報についても、同様のことが言えます。近隣の商業施設や治安の良さ、タクシーやバスの本数、学区はどこで学校はどこにあるのかなども、お客様との話の中によく出てきます。
不動産会社の営業社員になるということは、その街のスペシャリストになるということです。できるだけ早いうちに「駅・道・街」を覚えられるようにしましょう。
物件情報を把握する
不動産営業は、物件の売買や賃貸借を行う仕事です。
住宅を販売する業務であれば、自分が売る商品である物件の知識は持っていて当然です。物件の場所や間取り、アピールポイントはしっかり覚えておく必要があります。
そ物件の登記情報や物件の建つ地域の都市計画、近隣の商業施設まで何分か、増改築は可能か、などはお客様からよく質問を受けます。最近は法律が変わり、ハザードマップの説明もするようになったため、津波や洪水の警戒区域かどうかも把握しておかなければいけません。
戸建てとマンションどちらにするのか、それによってもアピールポイントは変わります。戸建てなら広さや、自由にリフォームや内部の工事が可能であることがメリットです。マンションであれば、高いセキュリティ性や駅からの距離が近いことがメリットになります。
お客様は、こちらを不動産のプロだと思っています。スムーズに答えられると、お客様からの信頼につながるでしょう。
お金と法律に関する知識をつける
不動産営業は、「お金と法律に関する知識」も身につけなければいけません。
住宅販売を担うのであれば、物件を買ってもらうときの諸費用や住宅ローン、税金についての知識が必須です。
不動産営業にとって、お金について学ぶことは避けて通れません。ただ、よい物件を紹介するだけでなく、お客様の財政状況にあった中で適切な価格の不動産を提案するのも、不動産営業の重要な役割です。物件購入に必要な資金は建物や土地の金額だけではありません。登記費用・税金などの諸費用もかかります。他にも各銀行の住宅ローンについてなど、専門性の高い内容ですが覚えておくことが必要です。
法律に関する知識とは、契約など、宅建士試験に合格できるレベルの法律知識です。不動産の契約は宅建資格で学習する「宅建業法・民法」に則って行われます。すぐには、宅建試験に合格できなかったとしても、宅建試験で問われるレベルの法知識は必要になります。
■オープンハウスは研修制度が充実
オープンハウスであれば、未経験でも成果を出せるようになる研修制度が整っています。オリジナルの教科書を使った座学と、ベテラン研修担当の丁寧かつ熱心な実習と研修カリキュラムを通して、仕事を覚えていきます。研修期間は最低2ヶ月と手厚く、一定の水準を超えたのちに営業店舗への配属となるため、未経験からでも問題なく業務可能です。※戸建仲介事業部の一例です。事業部ごとに内容は異なります。
不動産業界用語と意味
不動産業界では、生活者としては聞くことがないような業界用語が複数あります。しかし業界にいる人間にとっては、当たり前に使う言葉でもあります。こういった用語を理解していないと、不動産営業の業務をうまくこなせないことがあるはずです。
よく使われる不動産業界用語と、その意味を解説します。
不動産業界用語1:事前審査・事前
住宅購入の前に、購入希望者がいくらぐらいの住宅ローンを借り入れることができるのかを、事前に金融機関に仮審査してもらうことを意味しています。
不動産を購入検討されている方を時間をかけて接客し、やっと希望の物件が決まり、いざ住宅ローンの借り入れをしようとした際に、ローン審査が通らない、といったことが起きてしまうと、接客した営業担当者の時間はもちろん、接客を受けた側である顧客に対しても大きな時間のロスや、不利益となってしまいます。
そのため、早期に住宅ローンがいくら借りられるのか、その目安を把握するためにも事前審査は非常に重要なポイントとなります。
ただし、事前審査をするためには購入検討者の年収・収入を聞かなければなりません。接客して間もない顧客から聞き出すにはハードルが高く、それなりのテクニックや信頼関係の構築が求められます。
不動産業界用語2:建ぺい率・容積率
建ぺい率とは、不動産を建てるための敷地となる土地の面積に対する建築面積の割合を指します。建築面積とは、その建物が建ったときに、敷地に占める建物の面積です。
100平米で建ぺい率60%となっている土地の場合、建築面積は60平米となります。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合を指します。延床面積とは、建物各階の床面積の合計です。
つまり、100平米で容積率100%の土地の場合は、1階が60平米、2階が40平米のような合計100平米の建物を建築できるということを意味しています。
建ぺい率・容積率は、どちらも都市計画法や建築基準法によって定められています。建ぺい率や容積率は、防災や建物の風通しなどに関わる重要な規制基準になっています。
不動産知識はどのように勉強する?
不動産に関する知識は、他の業界ではなかなか知ることができないものです。特に法律関連の知識については、専門的な内容が多く含まれています。不動産知識は、どのように勉強したらよいのでしょうか。
ここでは、不動産知識の勉強の仕方を解説します。
宅建士試験の受験勉強をする
不動産営業の仕事には、法律の知識が欠かせません。営業活動を行うときは宅建業法が絡みますし、契約のときには民法の知識も必要となります。
そのため、まずは宅建士試験に合格できるレベルの知識を身につけることがおすすめです。
働きながら資格を取得するとなれば、自分で意識して勉強の時間を確保する必要があります。通勤時間に問題集を読んだり、寝る前の1時間に集中して勉強したりと隙間時間の有効活用するといいでしょう。
また不動産営業は、お客様のライフプランニングにも少なからず関わる仕事です。ファイナンシャルプランナーの知識を持っていると、資産設計や資金計画についてのアドバイスができ、より提案がしやすくなります。
ちなみに、オープンハウスでは、業界の基礎知識や営業活動の基本的なこと、さらに商品知識を座学で学びます。これに加えて宅建士やファイナンシャルプランナーの知識を身に着けていれば、実習や本配属でも、役に立つことは間違いないでしょう。
物件を回って道と街を覚える
物件までの道や街並みは、写真撮影などで物件を訪問するさいに覚えるのがもっとも効率的です。
まずは大雑把に、国道や県道、駅前通りなどの大きな道路を中心として、道路からどの方向に何があるかを覚えるといいでしょう。スーパーやコンビニ、消防署などの施設は良い目印になります。
似たような景色が出てきたときにわからなくならないよう、常に頭の中に地図を思い浮かべ、自分が今どのあたりにいるのか把握しながら行動すると道も街も頭に入ってきやすいです。
道と街は、そこに住もうとする人にとって生活に直結する大切なものです。地図をよむのが苦手な人もいると思いますが、道や街について覚えるのは不動産営業には必須の能力でもあります。先輩社員にアドバイスをもとめるなどしてコツをつかみ、何を聞かれても答えられるように、何度も街を回ってしっかり覚えましょう。
知識以外に求められる基本やスキル
不動産営業は、知識だけで仕事ができるわけではありません。常にお客様がいるので、知識以外にも必要なスキルがあります。ここでは、不動産営業として最低限押さえておきたいマナーを紹介します。
電話対応のスキル
社会人として、マナーを身につけるのは当たり前のことです。名刺の渡し方や言葉遣いは当然として、特に気をつけなければいけないのが「電話対応」です。
売却を検討するお客様からは、売却に関する質問や査定依頼、税金などについて聞かれることが多いです。あなたのいる会社だけではなく、複数の他の会社に相談をしていることもあるでしょう。
購入を検討するお客様からは、サイトなどに掲載している物件についての問い合わせ、購入に関する一般的な質問、内覧の申し込みなどが多いです。
電話対応で重要なことは、次の2点でしょう。
- 話を聞き、お客様の希望を理解する
- お客様の質問内容にあった回答をする
すぐにできなくても対策はいろいろあります。例えば、あいまいな記憶で話をしないことは重要です。つい、その場しのぎに対応してしまいがちですが、後々大きなトラブルになりかねません。場合によっては調べて折り返したり、詳しい先輩に代わってもらうなど、丁寧な対応をするよう心がけておくといいでしょう。
不動産営業は、不動産の売買を通してお客様の役に立たなければならない仕事です。お客様を混乱させたり、たらい回しにしたりすることが無いように気をつけてください。
メールでのマナー
不動産については、ホームページからの問い合わせやメールでの問い合わせが非常に多いです。このような場合は、すぐに電話で返信するということは少なく、まずはメールで返信をすることがほとんどです。
ところが、電話のマナーについてはしっかりしていても、メールのマナーが身についている営業社員は意外と多くありません。
メールでの対応は、電話での対応よりもはるかに注意が必要なことを理解しなければいけません。その理由は大きく分けて2つあります。
- 相手の様子が一切わからない
- 書いた内容が証拠として残る
相手の様子が一切わからないので、礼儀や正しい日本語、言葉遣いに注意して文章を書かなければいけません。質問してきた人が礼儀にたいして厳しい方、ということもありえるので、最低限の文章力はつけておくべきです。
また、書いた内容は自分にも相手にもしっかりと残り、どのような対応と回答をしたのかがすべてわかります。そのため電話以上にしっかりと調べてから回答をしないと、トラブルやクレームを招きかねません。
その他にもメールならではのマナーとして、以下のようなものがあります。
- 問合せールが届いた時間から24時間以内に返信する
- 何らかの理由で24時間以内に返信できない場合は、謝罪の言葉を先に記載し返信が遅れることを伝える
- 簡潔な文章にし、長文はできる限り避ける
ちゃんとしたメール対応ができれば、それだけで信用を得られることもあります。しっかり覚えておいて損はありません。
【参考】多種多様な物件を覚える方法を紹介
物件を覚える、と言っても非常に多くの戸建てやマンションがあります。図面やネット上の情報を見ているだけでは、覚えられるものではありません。
物件を早く覚えるにはどうしたらいいのか、何かコツはあるのか解説します。
とにかく物件確認に行く
物件を覚える1番の近道は、とにかく現地に物件確認に行くことです。情報シートを100回見るよりも、1回物件確認に行く方がより多くの情報がわかり、正確に物件を覚えられます。部屋の雰囲気や建具の状態、収納の大きさなどは、実際に見た印象と情報シートから得る印象とでは大きく違います。
図面にはない情報をお客様に伝えることで、お客様もその物件を見てみたい、という気持ちが湧いてきます。案内に行かずに成約することはほとんどないでしょうが、案内に行くとお客様自身もそこでの生活を想像し、より成約につながりやすくなります。
不動産営業は外回りが多い職業です。外に出たついでに最低1件は物件を見に行くようにすると、月で20件前後は見ることができます。これを積み重ねていけば、かなりの数の物件を見て回れます。思い出せないものが出てきたら、複数回見るのもひとつの手です。
お客様が聞きたい情報は情報シートに載っていないことが多くあります。そして、優秀な不動産営業はしっかりそこを勉強して、お客様の質問に答えています。物件をいくつも、そして何度も見て、物件をしっかり覚えてください。
いろいろな物件を比較する
似たような間取り、似たような設備の物件が多くて覚えにくい、ということ悩みもあるようです。
特にマンションなどは、似た感じの間取りが多くあるので、区別がつきにくいものです。そのような場合は、まず物件をグループ分けして覚えるのが効果的です。
分け方としては、以下の順番で分類していくことをおすすめします。
- エリアで分ける
- 間取りで分ける
- 金額で分ける
まずエリア分けをし、そのエリアの中で1LDK同士、2LDK同士など同じ間取りのものをピックアップ。さらにそれを金額の上下で分けます。
物件の金額が違うということは、何かしらの差があるということです。なぜこの物件は100万円高いのか、ということを考えると、似たような物件でも違いが見つけやすくなるはずです。
このように物件を比較して、物件ごとの違いや特徴で分けておくと、お客様にも説明がしやすくなります。この物件は進入路が狭いから安い、こちらは設備が充実しているから高い、というように覚えていくと、自然と物件の周辺についても把握できます。
このように、多くの物件を覚えるにあたっては、自分なりにひと工夫してみると良いでしょう。
オープンハウスは
これまでの経験もスキルも問いません。
あなたの「やる気」を求めています。
オープンハウスは未経験でも高い水準の報酬が魅力
オープンハウスの営業職は、5年目で平均年収が1,000万円を超えます。一握りのトップ営業社員ではなく、平均であることに注目してください。これは、不動産業界内でも高い水準で、平均年齢が20歳代の上場企業としては、トップクラスです。
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