少し前までは男性の職場という印象が強かった不動産業界。働き方改革の推進などによって、最近は女性にとっても働きやすい環境が整いつつあります。
今回は、不動産営業職に就いている女性の年収や自身が転職をする場合に見ておくべきポイントに加え、オープンハウスでの女性活躍についても紹介します。
不動産業界で働く女性の結婚や出産と年収の関係
まずは、一般的な働く女性の年収の特徴と、結婚や出産との関係を見てみましょう。併せて、産前産後休暇や育児休業に関する制度の現況について紹介します。
一般的に女性の年収が低くなる理由
民間給与実態統計調査(国税庁)を始めとするさまざまな統計データからわかるように、女性の平均年収は、不動産業界に関わらず、男性よりも低い傾向にあります。なぜこのような結果になるのでしょうか。主な理由とされていることは以下の2つです。
- 非正規雇用を選ばざるを得ない女性が多い
- 女性が昇進しづらい環境
総務省の「労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)8月分」によると、正規職員の人口は、男性が2,334万人に対して女性は1,200万人、非正規職員の人口は男性が665万人に対して女性は1,405万人です。
この就労人口の差にはさまざまな理由が考えられますが、女性は家事や育児を中心に考えざるを得ず、仕事は家計補助を目的として、非正規雇用を選ばざるを得ない人が多いようです。
雇用形態に関わらず同じ仕事なら同じ給与を支払うという「同一労働同一賃金」は進められているものの、さまざまな要因から、依然として正規雇用のほうが給与は高い傾向にあり、結果として女性の平均年収が低くなっています。
また、厚生労働省の「令和元年度雇用均等基本調査」によると、不動産業の女性管理職の割合は、課長相当職以上で11.2%、部長相当以上では6.7%となっており、男性に比べてかなり少ないことがわかります。
仕事と家庭の両立を考えて、管理職への昇進を望まない女性も多いとされています。一方で、前述したように家事、育児とのバランスがとれなかったり、企業側の評価が男性優位に偏っているといった指摘も多くあります。いずれにせよ、一般的な企業では管理職のほうが年収が高くなり、女性管理職は少ないため、結果として女性の平均年収は低くなっています。
女性の年収に対して、結婚や出産、育児が少なからず影響しています。法制度や企業の労務への指導など、さまざまな形で是正の動きはありますが、まだ一部にとどまっており、より多くの社会的な努力が求められています。
女性の活躍に必要な、産前産後休暇と育児休暇
結婚や出産、育児の影響を気にすることなく働くことができる環境があれば、女性はより活躍しやすいでしょう。具体的な「出産休暇」「育児休暇」についてみていきます。
出産は身体への負担が大きいことから、休暇制度が必須です。産前産後休暇は労働基準法第65条で明文化されているため、制度としてこの休暇を設けていない企業はないでしょう。
一方で、育児休暇制度についてはどうでしょうか。
先述した厚生労働省の調査によると、全業種における事業所規模別育児休業制度の規定がある事業所の割合は、100名以上の規模でほぼ100%、30~99名の規模で92%となっていますが、5~29名の規模となると76%に減少します。
このことから、30名以下の小規模な不動産事業者ならば、育児休暇制度があるかどうかの事前確認は、入社前にしておいたほうが良いでしょう。また育児休暇制度があるだけでなく、取得実績があるのかも確認しましょう。
オープンハウスでは、「キャリア専門職制度」と呼ばれる子育てをする社員が働きやすい環境を提供する制度を設けています。
認可保育園、認可外保育園を問わず、保育料の一部補助や「両立支援手当」と呼ばれる未就学児を対象としたベビーシッターを利用する際の一部補助、資格職位を継続しつつ、労働日数や残業時間を調整することも可能で、育児と仕事の両立を支援しています。
不動産業界への職場復帰で役に立つ資格
育児や出産のために一度職場を離れる場合、その後に復帰がしやすいかどうかも気になるところです。
一般的な不動産営業職では、宅地建物取引士の資格を保有していれば、復帰がしやすい傾向にあるようです。
宅地建物取引士は、事務所ごとに一定人数の設置義務があるほか、「重要事項説明」「重要事項説明書への記名・押印」「契約書への記名・押印」という独占業務があります。
もちろん、不動産営業職では無資格未経験でも成果を出すことができる営業社員が多数います。給与とは別に資格取得者への補助がでる企業も多いため、宅地建物取引士の取得を目指しましょう。
不動産営業職の女性の平均年収は?
不動産営業職に限れば、女性の平均年収はどれくらいなのでしょうか。
職種別に見る女性の平均年収
不動産業界にはさまざまな職種があり、それぞれ平均年収は違います。
不動産仲介業の20代女性の平均年収は397万円、30代女性の平均年収は450万円です。
不動産建材や資材メーカーの場合、20代女性の平均年収は431万円、30代女性の平均年収は445万円となっており、業界内では割と高めの年収です。
不動産業界で年収が高い業種としては、不動産証券化や不動産投資などのいわゆる不動産金融といわれる業種で女性全体の平均年収は446万円、不動産経営代行業であるプロパティマネジメントで女性全体の平均年収は437万円です。
(出典:マイナビAGENT)
年代別に見る女性の平均年収は?
続いて、年代別での女性の平均年収はどうでしょうか。
転職サイト等を見てみると、全業種における女性の平均年収を以下のように推移しています。
年代 | 女性の平均年収 |
20代 | 319万円 |
30代 | 375万円 |
40代 | 401万円 |
50代以上 | 428万円 |
(出典:年代別・年齢別 平均年収情報(2019年)|転職・求人doda)
年功序列で、年代が上がるにつれて平均年収は高くなっています。しかし、30代と50代以上を比較すると、男性のデータでは約200万円の年収増加が見られるのに対し、女性は約50万円と上げ幅が小さいことがわかります。
参考まで、建設・プラント・不動産における平均年収(男女計)の推移も紹介します。
年代 | 全体 | 建設・プラント・不動産 |
20代 | 345万円 | 364万円 |
30代 | 442万円 | 447万円 |
40代 | 507万円 | 500万円 |
50代以上 | 662万円 | 559万円 |
全体平均と比べてみると、不動産業界は若年層の平均年収は高く、中年以上からは全業種平均を下回る傾向にあることが伺えます。
女性が不動産業界に転職する際、給料以外に見ておきたいポイント
不動産営業職に転職をする場合には、不動産業界ならではの勤務時間や勤務日の特徴、そしてアフターコロナやウィズコロナを踏まえた勤務形態については確認しておきたいところです。
ここでは、給料以外に見ておきたいポイントについてご説明します。
接客業ならではの勤務時間や勤務形態
不動産営業職は、これまでは対面営業が主流であったことから、残業の管理や時差勤務についても遅れているといわれており、成約のためにお客様の都合に合わせて現地を訪問したり、残業したりすることが多かったといえます。
しかしながら、政府主導ですすめられた働き方改革によって残業を制限されるようになり、決められた時間内に成果を出すことが求められる方向に変わりつつあります。現在は、繁忙期に営業時間そのものを変更して対応する会社もあります。当社には、多様な働き方に応えるための「時短勤務」の制度があります。画期的なのは、総合社員でも取得ができること。出産や育児があっても働き続けられるような環境づくりを積極的に行っています。
また、新型コロナウィルスの影響で、これまで対面営業が主流だった不動産営業職についても、Zoomやベルフェイスなどの沿革会議、営業サービスなどを利用した遠隔地からのオンライン内覧システムなども活用され始めています。対面が必須だった重要事項説明についても、不動産賃貸は全面的に、不動産売買については一部業者に限って、WEBシステム上で済ませることが認められています。
このように、非対面営業やテレワークの推奨についても、積極的な企業と消極的な企業とに大別されるため、どのような勤務形態を推奨しているか事前に確認しておきましょう。
勤務日と公休
不動産業界の勤務日は業種によって大きく異なります。
主に法人向けの営業職はカレンダー通りの土日祝日休みとなることもありますが、個人向けの営業職では、水曜日を中心とした平日休みであることがほとんどです。
ちなみに、なぜ個人向けの営業は水曜日定休なのでしょうか。主に2つの理由があります。
1つは、契約が「水に流れる」のを嫌うという、業界ならではの縁起担ぎの意味合いです。もう1つは、お客様対応が土曜日から火曜日に集中するという業務上の理由とされています。ただ、地域によっては火曜日が定休日になっているなど、本当の理由はよくわかっていません。
内覧などの営業活動は平日の夕方以降、もしくは土日祝日が必然的に多くなります。
特に住宅展示場や現地販売会における案内業務は、来訪者数によっては土日祝日、お客様対応をすることも珍しくありません。
そして、お客様対応を終えた週明けの月曜日や火曜日には、住宅ローンや決済などについて金融機関との折衝、役所への確認事項を含めた権利関係などの契約で、多忙となるわけです。
ご家族や子どもと休みを合わせづらくなる可能性があるので、勤務日はしっかり確認しておくといいでしょう。
女性の雇用に積極的か
女性の雇用に積極的な会社は、女性が働きやすい環境にするよう努めていることが多いです。
当社でも、女性の雇用を積極的に推し進めています。
2018年9月期 | 2019年9月期 | ||
女性比率 | 新卒採用 | 15.3% | 30.5% |
中途採用 | 17.4% | 22.5% |
新卒は約15ポイント、中途で約5ポイントと、着実に女性社員の比率が増えています。女性管理職の割合を増やすための動きもあるため、女性社員が高いモチベーションを持って働くことができる環境があります。
オープンハウスは
これまでの経験もスキルも問いません。
あなたの「やる気」を求めています。
オープンハウスは未経験でも高い水準の報酬が魅力
オープンハウスの営業職は、5年目で平均年収が1,000万円を超えます。一握りのトップ営業社員ではなく、平均であることに注目してください。これは、不動産業界内でも高い水準で、平均年齢が20歳代の上場企業としては、トップクラスです。
不動産業界未経験でも、年4回の昇進昇格制度で入社後の年収は軒並み上昇。成果と報酬が連動しており短期間で年収がアップする体制があります。
創業16年で東証一部上場。拡大後も驚異の成長率を維持
オープンハウスは、挑戦し続ける姿勢と、独自の技術力を武器に圧倒的な急成長を遂げてきました。2013年には創業16年で東証一部上場、2019年には売上5,000億円を達成し、独立系総合不動産デベロッパーとして確固たる地位を築いています。
拡大後もニーズをいち早くキャッチしながら、業界の常識に捉われない発想力でオープンハウスは成長を続けています。一般的な成長率が年2~3%の不動産業界で、オープンハウスは直近6年間で平均30%以上の売上高成長率を維持。会社規模の拡大に伴い、従業員数も増加中です。
当社が目指すのは売上高1兆円、そしてゆくゆくはオープンハウスが日本一の企業になることです。
大きな目標を掲げる我々と、一緒に成長してみませんか。