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文化を知る

「1位」への執念が生む企業文化。
年4回の表彰式で組織の熱量を
最大化する仕組み

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「総て務める」と書いて総務——。オープンハウスグループ管理本部総務部で次長を務める山本哲平さんは、多岐にわたる業務に全力で取り組む中でも、年4回開催される表彰式の企画・運営に特別な使命感を抱いています。全社をあげて莫大なコストと労力をかけてでも開催する意味がある表彰式。「1位のみを表彰する」という独自の仕組みを通じて、全社員が最高峰を目指す企業文化を体現する場を創り上げています。運営者として、そして3度の受賞者として、表彰式の真髄を知る山本さんに、オープンハウスグループならではの熱量の源泉を伺いました。
(2025年8月に取材)
▶︎山本さんの過去記事はこちら

記事サマリー

  • 1,200台の車両管理から表彰式運営まで総務業務を一挙に請け負う「何とかする」精神
  • 年4回開催・1位のみ表彰という業界唯一の独自制度を完全内製で運営
  • 運営者と受賞者の両視点から実感する表彰式の価値
  • 1位への執念が生む企業文化で全社員が日本一を目指す組織づくり

この記事に登場する人

  • 山本 哲平

    管理本部総務部 次長・総務部長代行。東京理科大学を卒業後、2014年4月にオープンハウスグループへ入社。管理本部情報システム部に配属後、全社的なiPhoneとGoogle Apps(現:Google Workspace)導入プロジェクトを成功させ、2015年4月に「間接部門賞MVP」を受賞。2016年7月に管理本部総務部へ異動後、2023年には本社移転やグループ全社の表彰式企画運営において再び同賞に輝く。現在は総務部門の責任者として、16名のメンバーのマネジメントや育成、採用を統括。

億単位のコスト最適化から表彰式運営まで、攻めの総務戦略

—山本さんが所属する総務部の業務内容について教えてください。

オープンハウスの総務部には「守り」と「攻め」の両側面があり、主に4つのグループに分かれています。1つ目は事務所管理で、開設・移転・撤退・レイアウト変更・賃貸借契約管理などを担当。2つ目は1,200台弱の車両管理で、リース契約から事故対応、駐車場契約、ETCカード管理、不正利用チェックまで。3つ目は宅建業・建設業・建築士事務所の許認可業務。そして4つ目が表彰式をはじめとするイベント企画と運営です。

守りの面では、ルールを厳しくし、不正ができない仕組みを作っています。現場が想定外の動きをしても、そもそも問題が起きないように整えておくのです。攻めの面としては、私たちは売上や利益を直接上げられない間接部門ですが、いかにして利益貢献できるかを常に考えています。

例えば、事務所の賃料や車のリース料など、毎月億単位の費用を支払っているため、業者との交渉で1〜2%でもコスト削減できれば、年間で数百万~数千万円レベルの利益貢献が可能です。現在も複合機メーカーの入れ替えコンペを大々的に進めており、新しい技術やサービスを積極的に取り入れながら、金額を下げ、かつ品質効果を上げることを意識しています。

そして表彰式は「攻め」の核心です。社員の皆さんが「この表彰式に出たい」「壇上に上がりたい」と思えるような表彰式を運営することで、モチベーションを常に高く保たせることがミッションです。私個人としては、たとえ難しい要望であっても「何とかする」という姿勢を大切にしており、総務に関わる判断は全て一挙に請け負っています。

—表彰式の運営に、長く関わっていらっしゃるそうですね。

もともと表彰式の運営は人材開発部が担当していました。私は情報システム部に在籍していた頃から、パソコン周りのサポートとして表彰式に携わっており、2018年に総務部が担当を引き継いだタイミングで、正式に主担当となりました。

現在は、経営層の思いを社員に伝えることが重要だと考えています。トップが何を思い、どのような方向に進もうとしているのかを汲み取り、それを企画や演出に反映させることを意識しています。

年4回開催する表彰式には莫大なコストがかかります。全社員が出席する日は、その分の一切の業務が止まることになります。それでもなお開催する意味のある場をつくりたい——そうした思いで運営に取り組んでいます。

「1位のみ表彰」で組織の熱量を最大化する

—オープンハウスグループの表彰式の特徴は何でしょうか。

表彰式は、1月と7月に800〜900名規模で東京都内のホテル。4月と10月は全社員参加でOPEN HOUSE ARENA OTAなど大規模会場で開催しています。このように年4回、3ヶ月ごとに明確な節目を設けて目指せる環境を提供できることは大きいでしょう。

年1回の開催だと、ある程度時間が経った時点で順位が伸びない社員は「もう無理だ」とモチベーションが下がってしまいます。しかし3ヶ月ごとに表彰式があるため、常に新しいチャンスがあるのです。この規模で表彰式を行う企業は、私が知る限り存在しません。イベント会社の担当者に確認しても、他社は多くて年2回、通常は年1回が一般的とのことです。

表彰のかたちも、部署や成果に応じて柔軟に設計されています。営業系はプレイヤーがMVP、マネージャーはMVM、グループやセンターにはMVG / MVCと明確な数字基準のもと選出されます。一方、私たち総務部のような部門が対象となる間接部門賞は明確な基準がありません。各上長からの推薦をもとに経営会議で決定されます。

何より特徴的なのは、「1位のみを明確に表彰する」システムです。2位以下はパワーポイントで名前と数字が表示されるだけですが、1位は登壇して表彰状、金の社章、トロフィー、報奨金を受け取り、応援メッセージ動画が流れるなど、圧倒的に差別化されています。これは創業期から作り上げた体制で、壇上で1位として表彰されることに大きな意味があるというブランド力を確立しています。

—準備や運営はどのように行われるのでしょうか。

基本的にイベント会社には依頼せず、総務部で運営しています。最近は、クリエイティブのプロフェッショナルに映像制作や演出面でサポートをいただいていますが、スケジュールの策定から会場手配、交通手配まで、頭脳の部分は文字通り全て、総務部が仕切っています。

イベント会社を通さない理由は2つあります。1つはコスト削減、もう1つはオープンハウスのスピード感についてこられる業者がいないことです。営業は、期末ぎりぎりまで数字を追い続け、息つく間もなく月初の表彰式に突入するといった、非常に臨場感のあるスケジュールです。また、経営層の思いを直接表彰式に反映させるためにも、外部業者を使うより社内で運営する方が適しています。外部の企業に対しては、トップもなかなか本音を話しにくいでしょうから。

—これまで長く運営に携わる中で、印象的だった演出や最も苦労した表彰式についてお聞かせください。

会社の創立20周年記念や売上高1兆円達成など、節目に合わせた演出には特にこだわってきました。直近では、2025年4月の表彰式での演出は印象的です。3月31日に社長交代の発表があり、翌日から進行の仕方を全面変更する必要がありました。プレゼンターの事業部長への交代や、急きょ役員が登場するオープニングムービーを制作するなどの変化がある中、群馬クレインサンダーズの楽曲やロバート秋山さんのゲスト登場などの演出面によって、新たな節目を印象付けることができました。

最も苦労したのは2019年10月の売上高5,000億円達成時の表彰式です。当時は総務部のメンバーも少なく、連日準備に追われました。私は音響、映像、パワーポイントなどを扱いながら、全体を見て運営するという過酷な状況でしたが、司会などの面で多くの熱量の高い社員が支えてくれたんです。その結果、会場は大いに盛り上がり、乗り切ることができました。

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2度の受賞体験と表彰式の真価

—山本さんご自身の、2度の表彰体験について聞かせてください。

1回目は入社2年目の情報システム時代に、iPhone・GoogleApps(現:Google Workspace)導入プロジェクトでの表彰でした。当時はまだ未熟者で、「もっと評価されてもいい」という思いから、素直に喜べませんでした。また内心、先輩に付いてやっただけのことに自分が表彰されることに対しても複雑な感情がありました。

2回目は2023年、総務部として本社移転とグループ表彰式企画運営で受賞しました。このときは純粋に嬉しかったですね。部下たちと一緒に壇上に上がることができ、社長から「よくやってもらった。次の受賞は、次の本社移転のタイミングになるでしょうね」と期待の言葉をかけていただきました。部下たちと一緒にその言葉を聞けたことで、チーム一丸となって次に向かう意識を共有できました。

—「1位のみを圧倒的に表彰する」システムの効果をどう感じていますか。

このシステムの優れたところは、2位にも相応の表彰をしていたら効果が薄まってしまうということです。全員が1位を目指すことで、全体のレベルが底上げされ、「2位でもいい」という人がいなくなるのです。

1位として表彰される方はすでにすさまじい成果を上げている方々なので、表彰を機に仕事の姿勢が変わるというレベルの方は表彰されないと思います。むしろ効果が大きいのは見ている側で、社長や事業部長から直接言葉を受けている1位の表彰をみることで、「自分も壇上にのぼりたい」という気持ちが醸成されていくはずです。

—今後の表彰式についてはどうお考えですか。

毎回、表彰式の社員アンケートには全て目を通しています。率直に言うと、良い意見より「もっとこうした方がいい」という改善点の方が印象に残ります。演出面や内容についての意見は本当に真剣に検討し、同じことを言われないよう、次に活かしていきたいと思います。

また4月以降、オーナー(現取締役Founder)が既存事業を現メンバーに任せ、新規事業やM&A、海外事業に注力されるようになったことで、社員との距離が遠くなってしまっていることを課題と感じています。同時に、2025年の7月の表彰式でオーナーが「自分はまだまだ」とおっしゃった際の会場の引き締まった雰囲気を見て、創業者ならではの発信力を実感しました。今後の表彰式での創業者としての登場機会を創出する工夫が必要で、これを考えるのは私の役割だと思っています。

1位にこだわり抜く組織文化で「不動産業界日本一」を目指す

—オープンハウスグループの魅力と、求める人材について教えてください。

オーナーが作り上げた実力主義の環境・企業文化が最大の魅力です。この文化を持つ会社は、世の中にそう存在しないと思います。若くして成長したい人、本気で日本一を目指せる人に向いている会社です。

求める人材としては、現状維持をマイナスと捉え、「今までのやり方は本当に正しいのか」と常に疑問を持ちながら、より良いものを一緒に考えていける人です。そうした姿勢は、間接部門である私たち総務部にも欠かせません。営業のように直接数字を上げるわけではありませんが、より効率的に、売上や利益を高める仕組みを考え構築したり、固定費を削減し利益貢献することが私たちの役割です。

高い目標を持って現状に満足せずにやり続けられる人、そして素直な人も重要な要素です。

—最後に、入社を希望される方へのメッセージをお願いします。

日本一を目指して一緒に走れる人に来ていただきたいと思います。個人としても高い目標を持って、現状に満足せずにやり続けられる人を求めています。

特に、表彰式文化に体現されるように、「1位」にこだわりを持って取り組む姿勢が重要です。全員が1位を目指してきたからこそ、売上高1兆円を達成できたと思いますし、まだまだここから大きくなっていくと思います。そこにしらけず乗っかることができる人と一緒に働きたいと思っています。

現状維持ではなく、常に上を目指し続ける。そんな想いを共有できる方と、一緒に日本一の企業を目指していきたいと思います。

組織の熱量を支える、表彰式という文化装置

年4回の表彰式を通じて、全社員が「1位」を目指す企業文化を築きあげてきた山本さん。運営者として、受賞者として、そして組織運営の要として、常に「何とかする」精神で全てを請け負う総務部トップの背景には、企業の未来を見据えた使命感がありました。間接部門の枠を超え、組織の熱量を最大化する表彰の場づくりを支えてきた山本さんのような存在こそが、オープンハウスグループの圧倒的な成長を支える原動力となっています。

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