今以上に女性が輝ける職場へ。複数部署での多様な経験が成長を後押し
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人事部にて、コーポレート採用研修グループ長、人事企画グループ、女性活躍推進グループを兼務する小野さんは、入社8年目にして営業や人材採用、財務などを歴任した経歴の持ち主です。「異動のたびに新人に逆戻りする不安もあった」と語る小野さんが築いた独自のキャリア、そして現在の仕事と目指していく姿について伺いました。
(2025年1月に取材)
記事サマリー
- コーポレート部門独自の新卒採用や女性活躍推進の取り組みに尽力
- 性別にこだわらず、自分自身の強みを生かして唯一無二の人材へ
- 女性の管理職比率を増やし、ロールモデルが生まれる環境をつくりたい
この記事に登場する人
小野由香里
人事部 係長。2017年に新卒入社し、開発事業部で戸建て仕入れ営業に従事。1年後に人材開発部新卒採用グループへ異動、翌年に経営企画本部財務部、2022年に管理本部人事部へ異動。現在は人事部にてコーポレート採用研修グループ長を務め、人事企画グループ、女性活躍推進グループも兼務。
目次
プロパー社員としてコーポレート部門を活性化させたい
―小野さんのご所属と、普段の担当業務を教えてください。
現在は人事部に所属し、コーポレート採用研修グループ長を任されています。オープンハウスグループは営業がメインの会社なので、営業職の採用に関しては私も以前所属していた人材開発部を中心に進めています。一方、コーポレート系の採用に関しては専門スキルの見極めなども含め、コーポレート部門内で行っています。
私がコーポレート部門に移動してきたときはまだ人数も30〜40人程度でしたが、今ではコーポレート部門全体で150人ほどにまで組織拡大し、教育体制も整ってきました。そこで、2024年1月頃からコーポレート部門専用の新卒採用をしていこうという方針が固まり、人材開発部で新卒採用の経験があった私が中心となって現在のコーポレート採用研修グループが立ち上がったんです。主に新卒採用がメインで、集客・説明会・面接や面談・内定・入社までの全体管理、採用のフロント業務、内定者教育などを担当しています。
また、女性活躍推進グループと人事企画グループも兼務しています。女性活躍推進グループは、オープンハウスグループで女性社員が長く活躍できる環境の整備を進める部署です。女性向けの制度の企画・刷新、産休や育休のサポート、女性社員向けの研修の企画・運営などを行っています。オープンハウスグループで働く女性は成長志向が高いので、若いうちからバリバリ働く一方で、プライベートのライフプランを後回しにしてしまう方も見受けられます。女性が長期的にキャリアを積んでいくためには、ライフステージに応じた計画を立てていくことが必要なので、若手、中堅、管理職などの層に向けた研修に力を入れています。
そして人事企画グループは、会社全体の人事的な動きをとりまとめる役割です。人事異動のとりまとめや給与水準の見直し、人事システムや制度の検討、福利厚生導入の検討などを担っています。3グループを兼務しているので、普段はそれぞれのグループのミーティング、採用にかかわる面接や面談、各種研修などの運営を行いながら、その合間の時間で資料作成や作業を進めています。
―オープンハウスグループのコーポレート部門の特徴・強みはどんなところですか。
オープンハウスグループのコーポレート部門の大きな特徴であり、強みだと思っているのは、この規模感の会社にもかかわらず、若手のうちから新規企画に携わり、意見を言い合って会社をよくしていく取り組みに貢献できることですね。今では従業員6000人ほどの規模にまで成長しているオープンハウスグループですが、まだまだ発展途上で、新たな制度やシステムを作っていこうという勢いがあります。「去年まではこれでよかったけど、今年は社員が1,000人増えたから違う方法を考えなければ」といった課題に真剣に向き合っていくのはやりがいがあり、会社の成長に関われているという充実感があります。さらに、若手の意見を企画に反映していくことで、従前のしきたりにとらわれず、時代や会社の成長速度に即した制度設計ができるというメリットも大きいですね。
―小野さんが現在の部署で掲げているミッションはなんですか。
現在、人事部のプロパー社員(新卒入社した社員)は私だけです。だからこそ、オープンハウスグループのカルチャーをコーポレート部門全体に浸透させ、日本一を目指す会社にふさわしい環境づくりができるように努めています。また、これまで自分が培ってきた経験を生かした若手の育成も目標の1つですね。今までは自分も若手だと思って働いていましたが、これからは自分の業務を後進に任せ、能動的に動ける人材を育てていきたいと考えています。
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ここでなら「私にしかできないこと」を成し遂げられる
―小野さんはなぜオープンハウスへの入社を決めたのでしょうか。
高校、大学ともにチアダンスに取り組んできました。大学3年までほとんど部活しかしていなくて、引退して初めて就職のことを考え、社会人として働いている先輩に話を聞いてみたんです。すると、多くの先輩が「社会人はつまらない」と口を揃えて言うんですよね。部活動では全国優勝を目指してがむしゃらに取り組み、キラキラと輝いていたはずなのに、社会人になった途端にそうなっちゃうのか、怖いな、と思いました。自分はそうなりたくない、何歳になっても「今が一番楽しい」と胸を張って言えるような社会人になりたいと強く感じたことが、就職活動の軸になったように思います。
とはいえ、就活を始めたばかりのころは特にやりたいことが決まっていたわけではなかったので、いわゆる大企業、みんなが入りたいと思うような名前の会社を片っ端から見ていましたが、なんとなくピンと来なくて。「すでに実績のある会社に入って、私にしかできないことってあるのかな」という気持ちでした。
そんなとき、オープンハウスに内定が決まっていた1年上の先輩に誘われ、セミナーに参加したんです。「今は売り上げ1500億円(当時)だけど、これから5000億円、1兆円を達成して、本気で日本一を目指す」という強いメッセージに、これまでやってきたチアダンスと似たものを感じて嬉しくなりました。当時は今ほど知名度がなかったものの「不動産という大きな市場のなかで、大手を倒して日本を代表する企業に上りつめることができるのはおもしろそうだな」と思い、他の企業は早いうちにスパッと切って、オープンハウスへの入社を決めました。
―入社からこれまで、どのような仕事を経験してきましたか。
入社後は開発事業部に配属され、戸建ての仕入れ営業を経験しました。2年目から人材開発部の新卒採用グループへ異動し、新卒採用を担当することに。翌年に経営企画本部財務部へ異動し、それから3年後に今度は管理本部人事部へ異動して現在に至ります。今は入社8年目なのですが、数年ごとに部署を異動するという、ほかの新卒社員とは違う道を歩んできたと感じます。
―異動に際しては、小野さん自身のご希望などはあったのでしょうか。
最初は特筆できるスキルがあるわけでもないし、営業の経験はどんなことにも生かせると考えていたので、積極的に取り組みました。1年間営業を続けたところで、人材開発部への異動の打診をいただきました。自分としてはもう少し営業をしたかったという思いもありつつ、人材開発部に推薦いただいたことも嬉しかったので、人材採用の仕事に足を踏み入れました。
一方で、営業や採用といったフロントに立つ仕事をしていくなかで、当時、自分の社会人スキルに不安を覚えていたんです。自分のキャリアの展望として、フロント業務もバックオフィス業務も両方できるようになり、幅広い分野で活躍できる人材になりたいと考えていたので、上司との面談でもそうした趣旨で相談していました。それを汲んでいただいて、バックオフィス系の部署への異動をさせていただくことに。最初は財務、次は人事に移りましたが、それまでは部分的な業務しか見えていなかった各事業の全体の流れを俯瞰し、どの領域でどんな動きが発生しているのかを知ることができたのは大きなプラスになったと思っています。
―これまで働いてきたなかで、特に苦労したことがあれば教えてください。
やはり最初の営業では苦労しました。仕入れ営業は基本的に仲介業者さんへの飛び込み営業なので、40社回ってすべて断られるようなときはかなり落ち込みました。でも先輩から「そういうときこそ、そこからどうやったら相手を笑わせられるかが勝負」というアドバイスをもらったことで、相手を攻略するにはどうするかという視点で考えることができたんです。そうすると業者さんからも「小野さんはおもしろいね」と声をかけていただけるようになり、次第に契約もできるようになっていって、営業の楽しさを感じられるようになりました。
また、自分のキャリアについても悩む時期がありました。短期間での異動を繰り返すことになり、多くの知見を得ることができた反面、異動先では常に1番の新人です。同期が次々と昇格していくなか、もっと特定のスキルを深めなければいけないんじゃないかという不安は常に持っていました。しかし、新人だから、経験がないからと悩む前に、どんな仕事でも引き受けて前向きに取り組むことを心がけ、「私でなければできないこと」を問い続けようと気持ちを切り替えたんです。オープンハウスグループはそういう努力をきちんと見ていてくれる会社なので、徐々に役職も上がり、少しずつ自信もついてきたと感じます。
―小野さんが手応えを感じたのはどんなときでしょうか。
そうですね。仕事で成果が出たとき、それまでできなかったことができるようになったときにも達成感を覚えますが、実は最も手応えを感じるのは、昇格・昇給したり、ボーナスの額が多かったりするときです。仕事で達成感を得るのは自分の主観ですが、役職や報酬は会社からの評価です。会社から評価されているのを感じると「私の頑張りは独りよがりじゃなかった」と実感できますね。今後は30歳までに管理職になることを目下の目標としつつ、「小野さんがいてくれてよかった」と評価されるような価値ある人材を目指していきたいです。
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女性社員のロールモデルを増やし、さらに輝ける会社へ
―女性活躍推進グループはいつ頃から活動しているのですか。
前身は2013年に発足したダイバーシティー推進委員会です。当時、産休をとろうとしていた社員の方が女性に向けた制度の不足に気づき、「このままでは働き続けられない」と荒井社長に直談判して始まった取り組みだと聞いています。そこから女性社員が必要な制度などを検討して土台を整えていき、会社の成長とともにその活動をさらにパワーアップさせるべく、2022年頃に人事部直下で女性活躍推進グループが創設されました。そのタイミングで人事部に加わった私も参加し、現在は特に女性社員の管理職を増やす取り組みに力を入れています。2025年9月までに女性管理職比率を10%に引き上げること、さらに、5年連続達成している育児休暇からの復帰率100%を今後も維持し続けることが目標です。
―「女性管理職比率10%」や「育休からの復帰率100%」達成のために、どんなアプローチを行っているのでしょうか。
まずは「復帰したい」と思ってもらえる勤務環境を整えることが重要です。オープンハウスグループでは、産休・育休から戻ってきたときに、本人が望めば元の役職に就けるという特徴があります。復帰すると契約社員になってしまったり、新入社員と同じような仕事しかさせてもらえなかったりするのでは、やはり意欲が低下して離職する人も出てきてしまいますよね。給与やキャリアが維持でき、やりたい仕事を継続できる仕組みが整っていることはキャリア志向の強い女性にはありがたい条件ですし、将来的に管理職を目指そうと考える女性社員の増加にもつながると考えています。
―女性である小野さんが、これまでの仕事において男性との違い、女性が働くうえでの課題を感じた場面はありましたか。
たとえば営業職なら、やはりどうしても体力では男性に勝てないところがあります。私が1日中走り回っても、1日60社訪問するような男性社員とは張り合えない。でも逆に言えば、女性が少ない職種であることがアピールポイントになることもあるんです。自分の担当エリアに女性の営業がいなければ、女性だというだけで覚えてもらえたり、話を聞いてもらえたりすることもあります。
オープンハウスグループは男女平等なので、男女関係なく同じ目標を課せられ、努力することが求められます。そこで「どうして女性なのにこんなにやらなきゃいけないの」と思ってしまったら、その思考自体が壁になってしまうのかな、と。男性だから、女性だからということにこだわらず、自分の武器や強みを磨いて、自分がそこにいる意義を見出す努力をすることが必要だと思います。
―オープンハウスグループで女性社員がさらに活躍するためには、どんなことが必要だと思いますか。
若いうちからライフプランのイメージを持ち、仕事とプライベートの両立を視野に入れてもらうことが必要ですね。最初にお話ししたような女性向け研修の拡充や定期的な面談の実施によってキャリアの築き方について考えてもらうのはもちろん、目指したいと思える社内のロールモデルを増やすことも急務です。「オープンハウスグループでなら、こんなふうに働けるんだ」というモデルを示し、先輩から後輩へ、女性のキャリアを促進するレールをつないでいくことで、女性社員がさらに輝ける地盤が固まっていくと思っています。
あとは、既存の制度をもっと知り、活用してもらえるとよいですね。産休や育休、LDH休暇(生理休暇)は利用率も上がっていますが、たとえばベビーシッターを利用する場合の補助制度や家事代行の割引制度などは、育児中の女性社員に限らず、男女ともに利用していただきたいです。
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人間関係で悩まず、まっすぐ成長に向かっていける
―小野さんが思う、オープンハウスグループの「よいところ」はどんなところですか。
とにかく「人」に尽きます。オープンハウスグループにいると当たり前だと感じますが、他社に行った友人などの話を聞いていると、社員全員がやる気を持って高い目標を目指すという環境は珍しいんですよね。この会社では、人間関係で悩んだり、「これをやり続けて意味があるのかな」と思ったりするようなことがありません。それよりも「任せてもらった仕事に応えられない」というような自分の能力に起因する悩みが多くて、じゃあそれを克服するにはどうすればよいかという前向きな成長にまっすぐ向かっていけるんです。会社が目指すものを一緒に目指しているうちに自分も成長できる、これってすごいことだなと思います。
―最後に、入社を希望する方に向けてメッセージをお願いします。
私は入社当時、オープンハウスに入社すると言ったら周囲にかなり反対されました。そのときは売り上げも知名度も今ほど高くはなくて、ブラック企業だなんて言われていたんです。親や友達から反対され「入社していいのかな」とかなり迷いましたが、あらためて「私はどうなりたいのか」を考え、オープンハウスでできることを思い描きました。今、30歳を目前にして当時を振り返ると、オープンハウスグループで若いうちからさまざまなことを経験させてもらったので同世代の人より成長も早いと感じていますし、家族からも「楽しそうに働いているね」と当時の決断を認めてもらえています。だから、もし周囲の意見で迷っているのなら、自分の確信を大事にしてください。勇気を持って飛び込んだ先に、あなたにしかできない仕事が待っています。
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男女ともにより輝ける職場を目指し、女性活躍の指針となる
新卒入社から約8年、営業から新卒採用、財務、人事と多くの経験を積んできた小野さん。スタンダードな経歴ではないからこそ、オープンハウスグループでの活躍の幅を示すロールモデルになれると意気込んでいます。成し遂げたいことや成長したいフィールドがある人には、きちんとチャンスを与えるのがオープンハウスグループの特色の1つ。かけがえのない人材になるための一歩を踏み出してみてください。