入社時に宣言した「私が新人賞!」。有言実行の女性監督が、オープンハウスで生き生きと働く秘訣とは
オープンハウスには、入社1年目の社員がトップを目指して競う「新人賞レース」があります。2022年度に建設事業部で新人賞を獲得したのは、大村翔さん。女性の現場監督として2例目となる新人賞に輝いた大村翔さんに、施工を目指した理由や入社のきっかけ、モチベーションの源泉について聞きました。
(2023年9月に取材)
記事サマリー
- 子どもの頃に見た女性の職人さんに憧れ、自ら現場監督を熱望
- 女性ならではの視点と持ち前の素直さ・根気強さで、男性の多い現場でも高い信頼を得ている
- 入社した時から一途に新人賞を目指して努力し、周囲の協力を得て逆転で勝ち取る
この記事に登場する人
大村翔
2022年に新卒でオープンハウスへ入社。建設事業部所属。2022年に新人賞を獲得。顧客満足度アンケートでも高評価を得ており、今後の施工を率いる人材として期待されている。
目次
幼い頃からの憧れを胸に、現場監督を志望
―建設事業部の業務内容と、大村さんの役割について教えてください。
建設事業部は、戸建ての住宅を作るための部署です。主に「設計」と「施工」に分かれていて、私は施工に所属し、現場監督として働いています。設計士が設計した家を、図面を見ながら現場で形にし、お客さまにお引き渡しするまでの責任を負うのが私たち現場監督の仕事です。
―女性の現場監督は数が少ないと聞きますが、大村さんは最初から施工希望だったのでしょうか。
はい! 当初から施工への配属を希望していました。実は、幼稚園の頃から大工さんに憧れていたんです。当時、自宅周辺に新築の住宅がたくさん建ち始めて、その建設現場に女性の大工さんがいらっしゃいました。作業着で電動工具を扱う姿や、ヘルメットを取った瞬間にロングの髪の毛がパサーッとこぼれ落ちる様子がすごく格好良くて、私も将来、こんなふうになりたいと思いました。
―現場監督は、専門的な知識がかなり必要な仕事だと思います。大学でそういった勉強をされていたのでしょうか。
建築学科を卒業しましたが、実際の業務に関わる専門知識は入社してから学びました。施工グループでは、入社してから半年間、家づくりの流れや、検査項目、職人さんとのコミュニケーションなど、施工の基礎について研修を受けます。また、先輩と一緒に現場を回り、OJTによる実地研修もさせてもらえるので、その後の独り立ちもスムーズにできました。
―現場を任せてもらえるのはいつ頃からですか? また、独り立ち後のサポート体制などはあるのでしょうか。
半年間の研修を終えた後、卒業テストがあります。そのテストで知識が一定に達していると認められれば、現場を持たせてもらえるんです。チームで動くので、実地で上司や先輩のサポートが受けられますし、新人でも施工管理が漏れなくできるような独自の仕組みが確立されています。
その1つは「工程検査アプリ」です。検査項目や手配すべき材料、事務処理などがリスト化されていて、流れに沿って項目をこなしていくことで、施工管理を進めることができます。検査すべきタイミングを通知してくれる機能もあり、優秀なアシスタントのようなツールですね。
もう1つは、材料の発注や管理が一括で行える「納材アプリ」です。工事工程に沿って必要となるユニットバスなどの商材について、必要な数や日時を入力しておくだけで、指定した日に届くよう手配されます。材料を1つ1つ発注しなくて済むのでとても助かっています。
女性らしい明るさと誠実な仕事振りを意識
―施工グループの男女比はどのくらいですか。
私がいる藤沢事務所では、男性:女性=7:3くらいの比率です。男女の扱いに差はなく、女性でも希望すれば頑張りたいだけ頑張らせてもらえる環境なので、そこがとても気に入っています。私は欲張りなので、上司に「もっと任せてください」と主張し、可能な限り多くの物件を担当させてもらっています。
―職人さんをはじめとして、建設の現場は男性中心であることが多いと思います。若手で女性である大村さんが現場監督を務めるにあたり、心がけていることはありますか。
まずは、職人さんとの約束を必ず守ること。そして、工期のロスやミスがないよう段取りを繰り返しチェックし、信頼を得ることを心がけています。たとえば、工事の進み具合によって次の段取りを予測し、職人さんの待機時間が出ないように材料を手配することなども現場監督の仕事です。
よくご一緒する職人さんたちは、私のことを「翔ちゃん」と呼んで、気にかけてくださいます。「翔ちゃんの段取りは本当に完璧だよね」と褒めていただけると、信頼してもらえていることを感じ、一層やる気が出ますね。
―同性の先輩からアドバイスなどをもらうことはありますか。
選考過程で面談を受けた女性の先輩がいるのですが、そのときに「この人、輝いているな」と感じたことが入社の後押しになりました。初めて現場を任せてもらえるようになった時、その先輩から「女性らしい明るさを前面に出すといいよ」とアドバイスをいただいたんです。そのおかげで、慣れない現場でオドオドするのではなく、「こんにちはー!」と元気に挨拶をすることができ、男性がたくさんいる現場にも怖がらずに飛び込んでいけるようになりました。
現場にはベテランの職人の方もいらっしゃるので、わからないところがあれば、「ここはどうやって作っていくんですか?」と素直に質問するようにしています。自分から積極的に歩み寄ることで、職人さんたちとのコミュニケーションが円滑にできていると感じます。
―オープンハウスには、女性の働き方を後押しするような制度はありますか。
活用する機会はまだ先になると思いますが、育児休暇をはじめとしたさまざまな制度が整っているので安心感があります。私が実際に活用しているのは「LDH休暇」です。生理が重いときなどに月に1回取得できる有給休暇で、現場を回るのが厳しい時などは助かっています。制度面はもちろん、女性ならではの事情に寛容な上司や先輩ばかりなので、とても働きやすい環境だと実感しています。
たゆまぬ努力と周囲の応援で勝ち取った新人賞
―入社のきっかけについて教えてください。大村さんは、数ある企業の中からなぜオープンハウスを選ばれたのでしょうか。
女性である自分は、家庭を持つとどうしても仕事に集中できる時間が少なくなってしまうと考えています。なので、若いうちに多くの現場を経験し、知識を増やしていきたいという強い思いがありました。ゼネコンなどの場合、1つの建物を建てるのに何年もかかりますから、それよりも工期が短く、多くの現場をこなせる会社に入りたいと思っていました。
オープンハウスのことは、合同説明会で初めて知りました。約40社が集まるオンライン合同説明会に参加した時、実力主義であること、若いうちから頑張りたいだけ頑張れることを聞いて興味を惹かれ、インターンに応募したんです。最初は施工志望で申し込みましたが通らず、諦めずに設計志望に変えてみたところ、参加が叶いました。インターンが始まってから、「実は施工がやりたいんです」と伝えると驚かれましたが、熱意を買っていただいて現在に至ります。
さらに、会社全体の雰囲気も魅力的でした。実際に社内を見てみると、父と同世代の40代、50代の先輩社員の方々が、意気揚々と働かれている姿が印象的で、「会社を日本一にするために、もっともっと上を目指そう」といった気概が伝わってきました。そこであらためて、「私もこんな年のとり方をしたい」と思いました。
―憧れの現場監督になり、入社1年目には施工の女性としては2例目となる新人賞を獲得したそうですね。どのような点が評価されて、新人賞に輝いたのでしょうか。
新人賞レースでは、入社後の1年間の成績が全て評価に反映され、ランキングが決まります。研修中は月に1回、研修後は3カ月に1回実施されるテストの成績や、現場に出てからの担当棟数、工期、現場の状態などのトータルの成績で競うので、本当に1ミリも気が抜けない1年でしたね。
もちろん自分がとことん頑張ることが第一ですが、特に現場に出てからは、周囲の協力がなくては成し得ないことでした。段取りや検査のミスで手戻りが出ないよう、上司にアドバイスやサポートをいただいたり、工期の遅延がないように職人さんと何度も打ち合わせをしたり。結果的に新人賞を獲ることができたのは、支えてくれた全ての方々のおかげだと思っています。
―入社時から新人賞を獲りに行くことを目標にしていたのですか。
はい。入社式の素志表明で、「新人賞は私が獲ります!」と宣言しました。実は私はずっと2位でしたが、諦めずに細かいところまで気を配って挑んだ結果、最終的に逆転勝ちすることができました。
―新人賞レースでは、お客さまからの声も評価のポイントだとか。大村さんは、顧客満足度評価がとても高いと伺っています。その秘訣があれば教えてください。
お客さまには、工事が始まる前にまずお電話をして、「よろしくお願いします」と元気に挨拶をするようにしています。工事が始まった後は、進捗に合わせて1〜2週間に1回、現場の写真をメールでお送りしているんです。特に、設計者がこだわった箇所については細かくお伝えするようにしていて、なかなか現場に来られないお客さまにもその物件の素晴らしさを感じてもらえるよう努めています。お客さまからは、質問へのレスポンスが早いと評価をいただいているので、今後もその点は意識していきたいですね。
男女問わず「頑張りたい人が頑張れる」魅力的な職場
―入社してみて感じる、オープンハウスの「いいところ」があれば教えてください。
頑張りたい人を応援するカルチャーは素晴らしいです。先輩だから、後輩だからという縛りはなく、頑張りたければどんどん任せてもらえる環境です。先輩より担当棟数が多くても、ひがまれたりすることは一切なく、むしろ応援してくださいます。「誰かの足を引っ張って上に行こう」、「出る杭は打とう」と考える人がいないので、気持ちよく仕事に向かえます。
また、成長させてもらえるスピードが速く、できることの幅がどんどん広がっていくのも、当社のいいところだと思っています。例えば、現在私は1年目の社員をマンツーマンで教える「教育係」を担当していますが、他社では2年目で教育係を任せてもらえることは稀だそうです。仕事で認められさえすれば、挑戦の機会を与えてもらえるんです。
―では、建設事業部には、どんな人材がマッチすると思いますか。
人とコミュニケーションを取ることが好きな人には、向いている仕事だと思います。それから、負けず嫌いな人。施工でランキング制度を設けている会社はほとんどないと思うので、社会人になっても勝負したいなど、やる気に満ちあふれている人にはマッチすると思います。
―ランキング制度がやる気を後押ししているんですね。
そうですね。同じ業界に進んだ大学時代の友人と集まると、「うちの会社にはそういう制度がないからうらやましい」と言われることが多いです。評価されたいけれど、評価基準がないから何を頑張っていいかわからないと悩んでいる子もいますね。当社は、独自に評価基準を設けてくれているので、どこに注力すればいいか明確ですし、自分に足りない部分も見えやすいです。
―ありがとうございます。最後に、入社を希望する方に向けてメッセージをお願いします。
現場監督は、「この現場で自分は必要とされている」「頼りにされている」ということを感じられる職種です。若いうちから物件を持って頑張りたい、年功序列関係なく上に行きたいという人にはぴったりの環境だと思うので、そういう情熱を持った人と一緒に頑張っていきたいです。
「男性が多い職場だから」「力仕事ができないから」という理由で敬遠されがちですが、女性の現場監督だからこそお客さまに喜んでもらえる場面もあります。たとえば私は、内覧会の時などに、お風呂のお手入れ方法や換気扇の掃除の仕方などを発信するようにしています。男性が多いからこそ、女性目線でのきめ細やかさが活きる仕事だと思うので、女性の方にもぜひ志望していただきたいなと思いますね。
常に挑み続けることがモチベーションの源
新人賞獲得に向けて走った1年目を終え、「今は同期の中で誰よりも早く主任になることを目標にしています」と話す大村さん。年齢やキャリアを問わず、次のポストが用意されるオープンハウスの評価制度が、大村さんのモチベーションの源泉になっているようです。負けず嫌いで、素直で、努力家。そんな彼女にぴったりの環境がオープンハウスにはあるのです。