前職の大手証券会社勤務ではトップの成績も出し、オープンハウスでは社長室長を経た後、事業部長を務める木村は、照れたような表情で意外な言葉を発した。「僕、本当は営業が苦手なんです。人見知りですし、人前に立ったり目立つことが好きではない。でも、だからこそ、知識量では自信をつけようとか、どうやったら営業の中で成果を出せるのかを、徹底的に突き詰めて考えるんです。当然、営業の世界には“天才”と呼べるようなコミュニケーション能力等でお客様に信頼を頂く人もいるとおもいます。僕は天才でなければ、基礎能力も高くない。だからこそ、その領域に近づくための努力を続けるんです」。それが、木村がこれまで数々の輝かしい成績を残してきた、真の理由であろう。
大手証券会社では、満足に働いていた木村はこう振り返る。「社会人を数年やれば、自分はこれで良いのか、このままで後悔しないか等、社会人としての自分を考えますよね。普通の環境が面白くなくなってしまって…」。そこで木村の頭には「転職」の二文字が浮かんだ。そんな中、業界で"日本一を目指す"と勢いを増しているオープンハウスに興味を持った木村は、荒井社長の言葉に驚かされることになる。「"こんな時代でも、一兆円企業に成長させたい。そんな夢を持って頑張っている企業で挑戦しないか?"って言うんですよ。そして実際、急成長させることができているんですよ。このエネルギーって何なんだろうと思ってしまって」。自分の仕事に対する思いが揺れ動いていた木村は、ある一つの答えに辿りつく。「自分が仕事に求めていたもの、それは“誰と何を目指すか”。この社長はとんでもなくすごい人だ」。社長の情熱に突き動かされた木村は、オープンハウスへ転職。次々と結果を残し、執行役員まで上りつめた。現在は、海外不動産事業の責任者を担っている(※取材当時)。
そんな木村だが、自身が転職を考えた際に重視した「誰と何を目指すか」ということ、今、転職を考えている社会人にも言えることだと語る。「常識が常識では無くなってきている今、大企業に転職すれば正解という訳ではなくなってきていると思うんです。だからこそ、“誰と何を目指すか”は重要。オープンハウスは今、まずは一兆円の売り上げを目標に動いています。こんな大きな夢を掲げる会社は少ないですよね。でも、だからこそ、この会社には夢があるし、働く楽しさも大いに感じられると思うんです。それに、成長する企業の中で働くということは、自身の可能性も大きく広げることになると思います」。
また、オープンハウスが他業種からの転職者を多く受け入れていることについてはこう語った。「さまざまな人材が入社することで、多様な力が集まる。これが会社の成長の原動力になると考えています。人材の力を伸ばし、成長を促す環境が整っているオープンハウスだからこそ、それが可能になっているのだと思います」。
「営業」を突き詰めてきた木村は、オープンハウスで営業を行うことの魅力をこう話す。「オープンハウスは、土地の仕入れから、設計、建設、販売まで全て行っています。そうすることで、本当にお客様が求めるものを生み出すことができています。だから営業としては、本当にお客様のためになって、本当にお客様に喜んでもらえる商品を、本気で勧められる幸せ感があるんです」。
そんな木村は、これからのオープンハウスについてこう語った。「社員全員が売上1兆円を目標に、同じ方向を向いて努力を続けています。一兆円なんて夢のような話ですが、今のこの会社の成長スピードなら、夢ではないかもしれない。本気で実現しようとしています」。オープンハウスの事業は国内に留まらず、世界へと広がっている。「売上一兆円」は、夢では終わらないだろう。